ミニッツライナー|3分目の行動まとめ
官邸地下に幹部が集まる。僕が気になるのは、その横を動くコピー用紙や赤マジックまで含めた慌ただしさだ。国家の危機、と書けば大きな話になる。でも画面では、その仕事を始めるために人が動き、備品が運び込まれている。こういう細かいところを見たい!
みどころ
舞台は首相官邸地下の危機管理センター。矢口蘭堂(長谷川博己)と、秘書官の志村祐介(高良健吾)が現れます。
備品が運び込まれ、黄色や青のビブスを着た職員が対応にあたる。僕には、この細かな動きが、場面の緊張感を作っているように見えます。
館内放送では、以下の情報が初めて共有されます。
・発生時刻は午前8時30分ごろ
・海保の巡視艇「はまなみ」の隊員が巻き込まれた
・東京湾アクアラインは上下線とも通行止め
・注意喚起を出した“三管本部”は第三管区海上保安本部
僕には、国家中枢が本格的に動き始める緊迫の1分です。怪獣の姿を見せるより先に、情報と人が集まっていく。その仕事の速度を、ここでは読みたいです。
登場人物と役職解説
矢口 蘭堂(長谷川博己)
内閣官房副長官(政務担当)/主人公
矢口は政務担当の内閣官房副長官。内閣法第14条では副長官を3人置くと定めている。政務担当2人・事務担当1人という運用だ。
郡山 肇(渡辺哲)
内閣危機管理監
正しい役職名は「内閣危機管理監」です。内閣法第15条に基づき、官房長官・副長官を補佐し、生命・身体・財産への重大な被害が生じる緊急事態への対処や予防に関する危機管理事務を統理します。
なお、国の防衛に関する事務は、内閣危機管理監の所掌から除かれている。
志村 祐介(高良健吾)
内閣官房副長官秘書官(防衛省からの出向)
劇中の志村は防衛省出身で、矢口の秘書官として官邸に常駐している存在。劇中でも防衛的観点からのアドバイザーとして活躍します。
災害対策の要「緊急参集チーム」
今回は災害対応として、以下の省庁から局長級幹部が参集しています。
内閣府/国土交通省/警察庁/気象庁/消防庁/海上保安庁/厚生労働省/防衛省
緊急参集チーム、略して緊参チーム。事案に応じて関係省庁の幹部が集まり、初動対処にあたる体制です。僕がこの場面で気になるのは、何が起きているかを分かりきる前に、人々が対応を始めること。海底の異変が、官邸の仕事へつながっていきます。
現場映像に映る「スーパーピューマ MH691・いぬわし」
海上保安庁のスーパーピューマ225型ヘリ MH691「いぬわし」が現場映像を送信。
型式はEC225LP(スーパーピューマ225)。
東京都の避難計画資料では、搭載能力は乗組員を含む21人とされている。
劇中のセリフ「海保のヘリテレ、来ました。」は、「海上保安庁のヘリコプターが撮影した現場映像が届いた」という意味。
官邸対策室の設置へ
劇中では、郡山の判断で「官邸連絡室」から「官邸対策室」へ改組されます。僕には、名称が変わることが、事態の重さをもう一段示すように見えます。局地的な異変を、政府として対応する問題へ捉え直す。その変化も、この1分の緊張につながります。
国家が動く。その横で備品も動く
- 内閣官房副長官・矢口蘭堂が初登場!国家中枢のリアルな構造に注目
- 「危機管理監」「緊急参集チーム」など現実に基づいた役職名が次々登場
- スーパーピューマMH691「いぬわし」や海保の映像中継が物語を加速させる
- 官邸連絡室→対策室へ格上げ=国家の本気スイッチON
官邸の慌ただしさを見ているはずなのに、コピー用紙と赤マジックまで気にしている僕がいる。大きな決断をする前に、仕事を始めるための小さな動きがある。この3分目は、そこを眺めるのが面白い。次は、その場所へ現場の異変が届く。
たくちゃん
お相手はシン・たくちゃんブログ
総監督のたくちゃんでした。
またね!!
参考文献
- 『シン・ゴジラ機密研究読本』KADOKAWA
- 『シン・ゴジラ政府・自衛隊事態対処研究』ホビージャパンMOOK 789
- 『ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ』株式会社カラー
- 髙橋洋一 映画の話チャンネル(YouTube 第5回)
次回の記事はこちらから↓↓↓
【シン・ゴジラ1分ごと解説】第4回|発生する異変!遭遇する人々のリアリティ!!
制度・機体の確認資料:内閣府掲載の内閣法(第14・15条)、東京都掲載の火山避難計画・海上保安庁航空機資料。映画の場面への評価は筆者の考察です。
前後の場面も続けて読みたい方は、【シン・ゴジラ1分ごと解説】第0回|1分刻みで映画解体!ミニッツライナーを始める理由から、興味のある記事へ進んでみてください。
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